ドレミの歌の英語版。Do-re-mi(ドレミ)の歌詞と和訳。

子供から大人まで口ずさめる「ドレミの歌」は、もともとミュージカル映画「サウンド・オブ・ミュージック」の中で歌われていた曲であることはご存知ですか?

同映画版の原曲を聞いてみると、もともとミュージカル調に作られた曲であることが納得できるでしょう。

美しいハーモニーと複雑に絡み合う音階が聞きごたえのあるこの名曲は、その覚えやすさと親しみやすさから、今でも世界中で愛され続けています。

今回はこの「ドレミの歌」に使われている英語表現に注目してみたいと思います。

さっそく曲の歌詞をみながら学習のポイントをチェックしていきましょう。

ドレミの歌 原曲より

サウンド・オブ・ミュージックで使われている「ドレミの歌」の歌詞を覗いてみましょう。

原曲のタイトルはDo-re-mi(ドレミ)です。

Doe, a deer, a female deer
ド は鹿、メスの鹿

Ray, a drop of golden sun
レ は黄金に輝く太陽のしずく

Me, a name I call myself
ミ は名前、自分をそう呼ぶの

Far, a long, long way to run
ファ は走って行く長い長い道のり

Sew, a needle pulling thread
ソ は糸を引っ張る針

La, a note to follow Sew
ラ はソの次の音

Tea, a drink with jam and bread
ティー はジャムを塗ったパンとご一緒に

That will bring us back to Do
それからドに戻りましょう

歌詞のドレミファソラシドがそれぞれ英単語になっているのに気付きましたか?

同一音の単語を使っているので、ドレミを覚えるには最適な歌詞になっています。

英語の「ドレミファソラシド」はDo Re Mi Fa So La Si(Ti) Do に対し、ここではDou, Ray, Me, Far, Sew, La, Tea, Douです。

ちなみに、楽器を演奏する人なら一度は目にしたことがある楽譜記号ですが、実はドイツ語が採用されています。

楽譜にはC D E F G A H Cと表記され、ツェー、デー、エー、エフ、ゲー、アー、ハ―、ツェーとドイツ語読みをします。

続いてこちらは日本でよく知られる「ドレミの歌」の歌詞です。

歌手のペギー葉山さんが歌詞を翻訳し歌ったものが最も知られています。

ド はドーナツのド
レ はレモンのレ
ミ はみんなのミ
ファ はファイトのファ
ソ はあおいそら
ラ はラッパのラ
シ はしあわせよ
さぁ うたいましょう
ランランラン

英語の歌詞がそのまま日本語になっているわけではありませんが、同じ「ドレミファソラシド」の音から始まる点では共通しています。

この日本語版には、レコード化される際に新たに書き下ろされた2番が存在し、これは原曲にはない日本語版の特徴となっています。

ドレミの歌 2番

どんなときにも
列を組んで
みんな楽しく
ファイトを持って
空を仰いで
ランラ ランランランラン
幸せの歌
さあ歌いましょう

この日本語版「ドレミの歌」は、1962年にNHKでみんなのうたとして紹介され、その後瞬く間に国民に浸透していきました。

原曲も日本語版も、どちらも分かりやすく、ことば遊びがなされていて親しみやすさが感じられます。

ドレミの歌原曲より 英語学習のポイント

メインの部分以外にも、同映画では英語の歌詞が付いています。

その中からポイントになる部分をピックアップして見ていきましょう。

ドレミの歌 ポイント

まずは曲の冒頭でMARIAのセリフが入ります。

M: When you sing, you begin with Do Re Mi.
歌うときにはドレミで始めましょう

ここでの英語のポイントは、「begin with~」です。

通常の「~を始める」という場合のbegin は他動詞なので、前置詞withは必要ありませんが、ここでは「~から始める」という意味があるので、beginを自動詞として扱います。

よって「~から」の意味を持つwithが必要になるのです。

ドレミの歌 ポイント2

続いては中盤のMARIAのセリフから抜粋します。

Once you have these notes in your head, you can sing a million different tune by mixing them up, like this: So Do La Fa Mi Do Re.
Can you do that?
音符を全部覚えられたら、それらを組み合わせていくらだって違った曲を歌うことができるのよ。こんな風に、ソ、ド、ラ、ファ、ミ、ド、レ。
やってみる?

Once~は「一度~したら」という仮定表現で使うことができる接続詞です。「一度」という副詞の意味もありますが、文頭で主語述語を後ろに伴う場合はこの接続表現として扱います。

曲は「tune」、音符・音は英語で「note」と言いますので覚えておきましょう。

また「by mixing them up」とは、それらを混ぜ合わせるという意味になります。

通常のmix「混ぜる」にupが加わることで「上がる、勢いよく、増して」などの意味が加わり、「曲を混ぜ合わせる、組み合わせる」という訳を導き出すことができます。

Can you do that? は「それをすることができますか?」と直訳できますが、ここでは子供に向かってマリアが問いかけている場面なので、「できるかな?ちょっとやってみる?」くらいの語り掛けるイメージの訳が適しています。

ドレミの歌 ポイント3

When you know the notes to sing, you can sing most anything.
歌う音さえ分かっていれば、たいていの曲は何でも歌えるわ。

ここでのポイントはmostです。

「何でも」を意味するAnythingだけの場合は、「どんな曲でも歌うことができる」いう意味になりますが、その前に「ほとんど」の意味があるmostを入れることで、 「たいていの曲は何でも」という訳になります。

ちょっとした言葉の違いで意味やニュアンスが変わることが分かります。

基本的な単語ですが、前置詞や修飾語の使い方に慣れることでさまざまな英語表現ができるようになります。

まとめ

「ドレミの歌」についてご紹介してみました。

子供の歌としられる名曲の中にも、英語の学習ポイントがたくさん隠されています。

意外にも、日本人には馴染みがない単語が英語圏では基本単語であり、子供も当然のように知っていたりするのです。

単語やフレーズの補充材料として子供の歌を使って学習することは、新しい発見や英語らしい表現を学ぶことができて大変おすすめです。

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