スペイン語レッスンの選び方。グループとマンツーマンの違いとは?

グループ?それともマンツーマン?自分に合ったスペイン語レッスンを見つけよう!

語学の学習法は、大きく分けると講師の授業を受ける方法と独学で勉強する方法の二通りになると思います。

独学については以前の記事で詳しく分析しましたので、ここでは授業(レッスン)を受けるという学習の仕方について考えていきましょう。

レッスンの形態の違い

スペイン語のレッスン、と言ってもその形態・内容は様々です。

自分に適したレッスンを選ぶには、まずは生徒の人数やレッスンの形式(通学かオンラインか、など)に焦点を当てて比べてみましょう。

まずは、グループレッスン、個人レッスン(マンツーマン)、そしてオンラインレッスンの3つについて、それぞれの特徴やメリット・デメリットを挙げながら、比較していきます。

どれが最も自分に合ったレッスンスタイルなのか、検討してみてください。

グループレッスン

グループレッスンといっても、大学の授業のように何十人もいるクラスの授業から、語学学校やカルチャースクールのごく少人数のものまで様々な規模がありますね。

共通して言えるのは、講師だけでなくクラスメートがいるということです。

グループレッスンのメリット

  • 会話の練習など、インタラクティブな練習の機会が多い。
  • クラスメートの質問・疑問を知ることで、自分の中でも新たな気づきがある。
  • ライバルあるいは仲間としてのクラスメートがいることで、学習のモチベーションを維持しやすい。
  • 授業料が比較的(プライベートレッスンに比べ)安い。

グループレッスンのデメリット

  • すでに設定されたクラス(時間割)に合わせなければならない。
  • クラスのレベルが自分に合わず、授業内容が簡単過ぎたり難し過ぎたりする可能性がある。
  • 自分から積極的に参加しないと、受け身の授業になりかねない。
  • 全体のペースに合わせて進められる授業についていかなければならない。

講師の存在はもちろんですが、グループレッスンのメリット・デメリットを考える時には、クラスメートの存在というのが重要なカギとなることにお気づきでしょうか。

自分以外にも複数の生徒がいるということは学習を進めるうえでメリットにもデメリットにもなり得るのです。

プライベートレッスン

次に、先生とマンツーマンで行われるプライベートレッスンについて考えていきましょう。

プライベートレッスンのメリット

  • 自分のレベルやペースにぴったり合った授業が受けられる。
  • 自分の分からないところ、苦手なところをとことん教えてもらえる。
  • 自分に都合のよい曜日・時間帯を選べる可能性が高い。
  • 一対一なので、集中できる(集中せざるを得ない)。

プライベートレッスンのデメリット

  • 授業料が比較的(グループレッスンに比べて)高い。
  • クラスメートがいないので、お互い教えあったり一緒に悩んだりはできない。
  • 会話は先生とのみ。他にも授業中のアクティビティの種類が限られる。

こうしてみてみると、グループレッスンのメリットがそのままプライベートレッスンのデメリットに、グループレッスンのデメリットがプライベートレッスンのメリットになっていることがわかりますね。

オンラインレッスン

最近ではスカイプその他を使ったオンラインレッスンを提供する語学学校が増えましたね。

また、個人でもオンラインレッスンをビジネスとする講師が多く見られます。

オンラインでもグループ、プライベート両方の可能性が考えられますが、ここでは主流であるプライベート(マンツーマン)のレッスンに焦点を当てて考えます。

オンラインレッスンのメリット

  • インターネットとパソコン・タブレットなどのデバイスがあれば、出先でもどこでも授業が受けられる。
  • 授業が行われる場所への移動が必要ないので、時間の節約になる。
  • 異なるコースや複数の講師のレッスンを同時進行で受講し易い。
  • 通学スタイルのプライベートレッスンに比べ、授業料は低く設定されている事が多い。
  • その他、通学のプライベートレッスンのメリットと同じ(料金以外)。

オンラインレッスンのデメリット

  • 画面を通じてのやりとりになるので、音声や画像が不安定だと、教室での直接のコミュニケーションに比べて伝わりにくいこともある。
  • 騒音などで学習に適した環境でない場合、レッスンに集中しにくい。
  • その他、通学のプライベートレッスンのデメリットと同じ(料金以外)。

講師の違い:スペイン語ネイティブか日本人か

レッスンの形態と同じくらい、あるいはそれ以上に重要なのが、講師の性質・能力です。

日本語もスペイン語も両方母国語のように使いこなすバイリンガルであれば問題ありませんが、実際はどちらかの言語をもう一方より得意とするケースがほとんどだと思います。

スペイン語のネイティブ講師と日本人講師のどちらのレッスンを受けるべきか迷うところですよね。

それぞれの一般的な特徴を知った上で、自分にとってどちらがより良い選択なのかを考える必要があります。

まずはスペイン語ネイティブの講師と日本人講師について、どんな違いがあるのかを考えてみましょう。

スペイン語ネイティブの講師

スペイン語圏の国の出身である、またそうでなくてもスペイン語を母国語とする講師をネイティブと呼ぶことにします。

日本でスペイン語を教えるネイティブの講師の中には日本語が流暢な人も多くいますが、逆にほとんど日本語が話せないという人もいます。

ネイティブ講師のレッスンのメリット

  • スペイン語の発音が正しく自然。ネイティブならではの表現も学ぶことができる。
  • 語学だけでなく、文化についても学べることが多いと期待できる。
  • ジェスチャーなど非言語コミュニケーション手段も自然に教わることができる。

ネイティブ講師のレッスンのデメリット

  • 全くのゼロからスタートする学習者の場合、日本語が確かでないネイティブ講師の説明だけでは不十分なことがある。
  • スペイン語を母語としない日本人学習者にとって難しい点を理解してもらえない可能性がある。
  • スペイン本国出身か中南米出身かによって、使う単語やイントネーションが変わってくる。

日本人のスペイン語講師

日本語を母国語とし、スペイン語を外国語として習得した講師のことを日本人講師と呼ぶことにします。

ただ、同じ日本人講師でも、スペイン語圏の国に住んだことがある場合とそうでない場合とでは、言語レベルだけでなく文化的認識の違いも出てくることを知っておくべきでしょう。

日本人講師のレッスンのメリット

  • 日本語で事細かく説明できるため、特に予備知識のない(少ない)入門者や初級者にとっては内容を理解しやすい。
  • 日本人学習者特有の問題点や苦手な部分を理解してくれる。

日本人講師のレッスンのデメリット

  • バイリンガルレベルのスペイン語話者でない限り、どうしても発音やイントネーションがネイティブとは違ってしまう。
  • ジェスチャーなどの非言語コミュニケーション手段や文化的背景についての知識はネイティブに劣ることが多い。

ネイティブ講師と日本語講師のどちらのレッスンを受けるか(選択肢がある場合ですが・・・)悩んでしまったら、まずは自分がスペイン語を勉強するうえで文法に重きを置くか、会話に重きを置くかで考えるべきでしょう。

入門者・初級者で文法をしっかり身につけたい場合は日本人講師のほうが適していると言えます。

ある程度の語学力が身についている人ならば、ネイティブ講師の説明でも十分理解できるでしょうし、ネイティブ独特の表現なども教わることができていいかもしれません。

会話についてはどのレベルにおいても、毎回とまではいかなくてもネイティブ講師のレッスンを受けるべきでしょう。

日本人だけで会話をしていては、日本人スペイン語学習者特有のクセや欠点を見抜くことが難しいからです。

レッスン内容による選択

総合的にスペイン語学を学ぶ授業の他にも、様々なテーマに特化した内容のレッスンを受けられる場合があります。

ここでは授業内容によるレッスンの選び方をみてみましょう。

検定試験や資格試験の受験を考えている場合

スペイン語の検定試験としては、DELE(外国語としてのスペイン語検定)や西検(スペイン語技能検定)がよく知られています。

また、通訳や翻訳を仕事とすることを考えている場合には、それぞれの能力を証明するための検定や資格試験があります。

具体的に受験するものが決まっている場合は、その試験対策に特化したレッスンを受けるべきでしょう。

というのも、これらの試験では語学力だけではなく、各試験のテクニックを試されることが多いからです。

過去の問題の出題傾向なども教えてくれる試験対策のレッスンを受けていれば、実際の受験の時に大変有利です。

スペイン語圏の文化にも興味がある場合

フラメンコやサルサ、あるいはサッカーがきっかけでスペイン語を勉強し始めた人は少なくないでしょう。

また、スペイン語を勉強しているうちに、スペイン語圏の国々の料理や映画、音楽への関心が高まったというケースもあるかもしれません。

そのような場合には、語学+αのレッスンを提供してくれる学校を探すとよいでしょう。

各分野のボキャブラリーを集中的に教えてくれたり、ダンスや芸術鑑賞を授業に取り入れてくれる学校であれば、一般的なスペイン語と趣味の分野の両方の知識・経験を得ることができて一石二鳥ですよね。

それに、なんといっても楽しみながら学ぶのが一番の上達法です。

また、共通の趣味や関心事をもつクラスメートがいれば、レッスンに通うモチベーションも上がるに違いありません。

まとめ

どの言語に関しても言えることですが、スペイン語の学習を始めるにあたり、どこで誰とどの様に勉強するかの決定は基本であり、とても重要です。

講師の質や学習環境がそのまま上達のスピードに影響してくるからです。

幸いほとんどの学校やオンラインコースは無料あるいは低料金でお試しレッスンの受講を提供しています。

まずは実際にレッスンを受けてみましょう。

「百聞は一見に如ず」とよく言いますが、パンフレットやWebサイトに書かれた内容以上の情報が得られるはずです。

特に通学での(オンラインではない)受講を考えている場合は、学校の雰囲気や周辺環境、通学の利便性なども身をもって確認したほうがよいでしょう。

複数のレッスンを体験した上で、自分の目的や生活スタイル、そして性格に最も合ったスペイン語レッスンを見つけ出してください。

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