楽しい旅行の後には友人や家族にお土産を渡すと思います。
そんな時に、「お土産があるよ。お楽しみに!」と日本語ではよく言いますが、
その時の「お楽しみに!」を英語で伝えるには何と言えば良いのでしょうか?
お楽しみってそもそもどういう意味?と考えれば考えるほど日本語まで曖昧になってくるかもしれません。
この気持ちをどう表現すればいいの?と混乱する前に早速下記で適切な英語を確認していきましょう。
目次
英語で「お楽しみに!」の言い方は?
この「お楽しみに!」というフレーズですが、とても日本語らしい表現だと言えるでしょう。
そのため的確な訳が見つからなくて言葉に詰まってしまうこともあるかと思います。
英語で「お楽しみに!」のニュアンスを出したいのであれば、以下のような言い方をすることができます。
例えば下記のような会話の例で考えてみましょう。
1. I hope you will like it.
“Well, then I have a souvenir for you. I’ll give it to you this Saturday. I hope you will like it.”
(それでお土産あるから、今週の土曜に渡すね。気にいってくれるといいんだけど。)
2.Let’s see how you like it.
“I think you’ll gonna love it. Let’s see how you like it.”
(たぶんすごい気に入ると思うんだよね。まあお楽しみってことで。)
3. It’ll be a surprise for you!
“I won’t tell you what I bought for you until Saturday. It’ll be a big surprise for you! “
(次会うまで何を買ったかは土曜まで内緒ね。たぶん驚くと思うよ!)
このように前半の文章から色々な文のパターンが考えられます。
ちなみに、日本語の「楽しみ」という言葉には、
楽しいであろうと心待ちにすること。またそう感じさせるさま。
という意味があり、未来の事柄に対し期待を寄せるというような意味合いです。
「お楽しみ」に対すピッタリの訳が辞書で出てこなくても、それに近い説明が英語でできれば気持ちが伝わります。
しかしこれらの訳はどのように導きだせばよいのでしょうか?
次にそのポイントについてお伝えしてきます。
英語訳をするときの参考にしてみてください。
英訳を考える時のコツ 1
「お楽しみに」のフレーズに限らず、辞書を引いてもなかなか良い訳が思い浮かばず苦戦する場合があるかと思います。
そんな時には、本来その言葉にどんな意味が込められているのかを深く考えることが大切です。
つまり英語の勉強でありながら、実は日本語力が試されるというわけなのですね。
英語だけでなく、日本語も語彙の引き出しを増やすことで、より自然な訳を導き出すことができるようになります。
今回の「お楽しみに」であれば、渡したいお土産をあげるのは未来の出来事であること、また相手には中身を告げておらず、お土産を渡すまでに相手が期待を膨らませるようなニュアンスを出すように工夫することがポイントです。
そのため、時制は「未来形」や想定を表す時制(You willやI hope、You wouldなど)を用い、かつ楽しみに待っていてほしいという表現をプラスできるよう心がけると、本来の気持ちが伝わりやすくなります。
つまり謙遜するような控えめな表現ではなく、きっと~だのような前向きな表現を心掛けることで自然な英語に近づきます。
日本語は謙譲表現が好まれるため、慣れないうちはモヤモヤするかもしれませんが練習あるのみです。
これも文化の違いと捉えコツを掴んでいけるといいですね。
英訳を考える時のコツ 2
一方、間違えやすいのがこちら。
楽しむという単語を聞くと、まず思い浮かぶのがLook forward toというフレーズではないでしょうか。
これは「楽しみに待つ」「期待する」という意味で用いられ、意味的にも似ているような気がしますよね。
「お楽しみに」に当てはめると、Look forward to it! と確かに文法的には表現できそうですが、親しい友人や家族に使うのにはもう少しくだけた表現の方がしっくりきそうです。
このLook forward toというフレーズは、ビジネスメールや手紙などのフォーマルな文章で目にすることが多く、I’m looking forward to see you soon. など相手に対して好意や期待を示す場合に使われます。
そのためLook forward to it! はこの場合には少し違和感があり、且つ多少威圧的に捉えられる場合もあるので、日本語の「お楽しみに」の意味とはかけ離れてしまいます。
よって日本語の「お楽しみに」は無理に直訳しようとせず、上記で紹介したような英語らしい表現を用いると気持ちが伝わりやすいでしょう。
海外でお土産を渡すのはまれ?
ちなみに欧米ではお土産の習慣はそこまで定着しているわけではなく、日本人のように律儀に会社や友人にお土産を買って帰らなくても特に悪い顔はされません。
もちろん気持ちとしてお土産を渡すのは歓迎されますが、必ず買っていかなければいけない物という認識はないのです。
お土産文化に疑問を抱いている人にとっては欧米流の方が気持ち的に楽かもしれませんね。
欧米ではどちらかというと旅のお土産は自分や身内のために買うという意識が高く、旅行先でも家に置くようなインテリア雑貨や洋服などは自分用に購入している人が多い印象を受けます。
まれに会社にお土産を買っていったとしても、大きな箱の中の小さなクッキーを一つとか、旅の途中で購入した小さなマグネットなど気軽なものが多いと言えます。
欧米文化は「I」が主体で物事を捉える文化が根付いているので、お土産はなくとも、旅の思い出やハプニングなどを話すことでお互いの会話を楽しむことの方がより大切だと考える傾向があります。
日本人は相手にあげるのだからと梱包から中身まで美しく完璧なお土産を渡しますよね。
一概にどちらが良い、悪いとは言えませんが、お互いに学ぶべき点がありあそうです。
まと
め
「お楽しみに」について英語で伝える場合の表現は理解できましたか?
このフレーズに限らず日本語と英語には文化や習慣の違いからさまざまな表現の違いがあり、英語学習者にとっては大きな壁になるかもしれません。
ですが今回のポイントを念頭にできるだけ近い英語を引き出せるように工夫することが大切です。
また日本語の意味もよく噛み砕き、本来意図していることは何なのかを吟味することで適切な表現ができるようになってきます。
ぜひ根気よく英語の勉強を続けながら翻訳の力も磨いていってください。
まずは間違えても良いので、ネイティブの前で自分の言いたいことを口に出してみること。
その内容がうまく相手に伝わらなかった場合には、近い表現を自分なりに探してみると良いでしょう。