スペイン語習得に大切な3つの基本要素とは?スペイン語の本質を知ろう

スペイン語の基本と言えば、まず思いつくのが、男性名詞と女性名詞、続いて動詞の活用が多い、ことが挙げられますよね。

しかし、それは表面的な基本の知識です。

せっかくスペイン語を学ぶのですから、本質的な基本の知識も一緒に覚えておくと、よりスペイン語を楽しめるはずです。

スペイン語が使われている地域


スペイン語を母国語として使っている人は約4億人と言われています。

母国語としては使っていない人も含めると約5億人がスペイン語を使っています。

スペイン

もちろんスペインですね。

スペインのスペイン語は少しスピードが早いので聞き取りにくいと感じるかもしれません。

「z (zeta)」(セタ)の発音は、濁らず「ス」というように発音されますが、英語の「th」の音に近く、下唇を噛むように発音するのが特徴的です。

「vale」(バレ)という表現はスペインでよく使われる表現です。

「バ」を強く言います。

「オーケー」とか「了解」という意味です。

「vale, vale」と2回くり返して使ったりもします。

また、書店で見かけるスペイン語の教材はほとんどがスペインのスペイン語です。

中南米

ラテンアメリカのことです。

ブラジル以外はスペイン語が使われています。

南米大陸のスペイン語圏出身の人はヒスパニックと呼ばれます。また、ブラジルを含めたラテンアメリカ出身の人をラテン人と言い、女性をラティーナ、男性をラティーノと呼びます。

日本に住んでいるスペイン語圏の人は、スペインよりも中南米出身の人が多いです。

コロンビアのスペイン語が一番聞き取りやすく綺麗だと言われていますが、ペルーだと言う人もいます。

「Chevere」(チェベレ)は中南米の独特の表現です。

「最高の気分」とか「すごい」という意味です。

「チェ」を強く言います。

これを使うと、スペイン語が出来る人と思われて、一目置かれるような表現です。

アメリカ

西海岸側に行くほど、英語よりスペイン語がよく使われています。

日本人に馴染みがある地域だと、ワシントンD.C.やサンフランシスコ、ニューヨーク、マイアミ、ロサンゼルスなどです。

スペイン語人口が最も多いと言われるロサンゼルスは、「Los Angeles」と綴り、スペイン語で「天使たち」の意味です。

ラスベガスもスペイン語です。

「肥沃な土地」という意味の「La Vega」の複数形が「Las Vegas」です。

また、San Francisco(サンフランシスコ)やSan Diego(サンディエゴ)のように、人名が地名になっています。

「San 」は「聖人」の意味で、フランシスコもディエゴも15世紀のスペインのフランシスコ会の修道士の名前から来ています。

フィリピン

意外と知られていないのが、フィリピンです。

フィリピンではタガログ語(フィリピン語とは言いません)が話されていますが、どことなくスペイン語に似ています。

1565年から1898年までスペインの統治時代であった歴史を持っているために、年配者は学校でスペイン語を習った経験を持っています。

しかし、若い世代はスペイン語を話せない人も多いです。

タガログ語のアルファベットには、スペイン語と同じように「ñ (eñe)」(エニェ)の音が存在しています。

スペイン語習得に必要な基本の要素


スペイン語を勉強していく中で、だんだんとどれだけ流暢に話せるようになるかということだけに意識が行ってしまうものです。

しかし本来、言葉はコミュニケーションの手段ですよね。

多少、言葉や表現が崩れていても、伝えたいことが伝わればいいのです。

例えて言うと、スペイン語そのものが本編であるなら、必要な要素はサイドストーリーのようなものです。

知っておけば、スペイン語圏の人とより深く交流できるようになるはずです。

スペイン語が聞こえてきたら

特にこれは中南米の人に多いのですが、日本に来るときに同じ飛行機に乗り合わせたのがきっかけで仲良くなって日本に滞在中も一緒に行動したという話があります。

もともとの知り合いだと思ったらそうではなかった、というのはよく聞く話です。

スペイン語を話す声が聞こえたら、親しみを感じ、つい声をかけてしまう特性が表れています。

まさに、アミーゴの文化ですね。

もちろんそれは日本人がスペイン語で話しかけても同じで、親しみを持ってくれます。

スペイン語を話す声が聞こえたら、「まだ自信が無いし、もっと上手くなってから話しかけよう」という思いを振りきって、

¿Habla español?

(アブラ エスパニョール)

「スペイン語話しますか」のように話しかけてみたら、スペイン語を学ぶことがもっと楽しくなるはずです。

謙遜を封印すること

スペイン語の教材などで、

Hablo español un poco.

(アブロ エスパニョール ウン ポコ)

「スペイン語を少し話します 」と書かれているのを目にします。

日本人は中級レベルの人でも、このように言う人が多いです。

逆に、日本語を勉強しているスペイン語圏の人は、「ありがとう」しか知らなくても、「日本語を話せる」と自信を持って言います。

たった1つの言葉であっても、知っていれば話せるという考え方なのです。

その習性を真似して、

Hablo español muy bien.

(アブロ エスパニョール ムイ ビエン)

と「スペイン語を上手に話せるよ」のように言ってみるくらいの勇気を持ちたいところですね。

スペイン語圏では沈黙は愚者になる

スペイン語圏の人にとっては私たち日本人は外国人です。

多少変な言い回しでも、意味は分かってくれます。

それよりも文法が合ってるかどうか気になって考えて言おうとして、黙ってしまうのが一番良くないです。

例えば、昨日食べたメキシコ料理の話をします。

「過去形の活用ってどうだったかな」と考えて黙ってしまうより、昨日という意味の「ayer (アジェール)」を付ければ「食べる」の現在形の「como (コモ)」を使っても通じます。

もし「como」も出てこないなら動詞の原型「comer」と言っても伝わります。

人を大事にする文化が根底にある

何と言ったか聞き取れないときは、「黙って考える」よりも先に、

Otra vez por favor.

(オートラ ベス ポル ファボール)

と言ってしまうことをおすすめします。

これは「もう一度お願いします」の意味です。

1回目で聞き取れずに2回目でも上手く聞き取れないときは、もう1回言っても大丈夫です。

さすがに3回目では「あまり何回も聞くと申し訳ないな」と思ってしまいがちですよね。

英語圏の人は、ここまで聞くと嫌な顔をする人もいますが、スペイン語圏の人は丁寧に答えてくれます。

そして、スペイン語の基本の要素である「人を大事にする文化」を受け入れて、スペイン語の学習に役立ててほしいと思います。

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