菊は英語で何と言う?菊の花の英語名と読み方。

日本を代表する花の一つである「菊」は、身近な50円玉やパスポートのデザインとして用いられているだけでなく、天皇家の紋章として使用されていることでも有名です。

そんな由緒正しき花である菊ですが、天皇家で使用されるようになったのはなんと平安時代まで遡るそうです。

当時の後鳥羽上皇が菊の模様を身の回りの品々へ取り入れたことから今に続くと言われています。

今回はそんな高貴な菊の花にまつわる英語についてご紹介していきたいと思います。

日本人であるからには、菊の花の名前はもちろん、その花の意味についても英語で説明できるといいですね。

それではまず英語名から見ていきましょう。

菊の英語名とは?

白や黄色が美しい菊の花は英語で「chrysanthemum」と言います。

発音はクリサンセマムが近いでしょう。

洋菊と言われる種類のものは「マム」という名称で売られているのをお花屋さんなどで見かけることもあるでしょう。

少し長くて読みにくいと感じた方は mums やchrysanthsと呼ばれることもあるので、こちらを覚えておいても良いかもしれません。

どちらにしても、日本を代表する花として紹介する機会も多くある菊については、あらかじめ単語を覚えておくと会話がスムーズに進むはずです。

いくつか例文を見ていきましょう。

This Kimono has a beautiful pattern comprised of the chrysanthemum.
この着物には美しい菊の模様が施されています

The store sells a dish having a chrysanthemum shape.
この店では菊を模ったお皿が売られています

Here you can see the chrysanthemum of the Imperial crest.
皇室の菊の紋章

There is a kind of chrysanthemum used for cooking as well.
中には食用の菊もあります

People offer chrysanthemum flowers to express your condolences in Japan
日本ではお悔やみの気持ちを表す際に菊の花が用いられます

日本は平安時代に中国に影響を受け、観賞用植物として菊を輸入したのが始まりと言われています。

南北朝時代以降には天皇から公家や武家へ向けて菊の花が与えられたことなどから家紋としても広まっていきました。

その菊の花ですが、現在は弔事の際に目にすることが多いと思います。

その由来はどこにあるのでしょうか。

菊の花が弔辞で使われる理由は?

この理由にはいくつか由来があるそうですが、まずは菊が皇室の紋章や国花として使われる高貴な花であることが一つ挙げられています。

それから菊の格調高き花言葉に由来するものや花の香りがお香の香りに類似していること、

菊には無病息災、延命長寿、邪気払いといった意味があること、

独特の香りが葬儀で悲しんでいる者の気持ちを和らげてくれる効果があるため、

また菊にまつわる有名な句に由来するもの、などさまざまな言われがあります。

中国、韓国を始め、ヨーロッパでもフランス、ポーランド、クロアチア等の一部の地域では弔辞の際に白菊を用いる習慣があることが知られています。

そのため日本でも同様に病室へのお見舞いには菊を避けることが一般的です。

なぜ白い菊なのか?

これは昔から「白」が弔いと表す色として使用されてきたことに関係していると言われています。

また明治時代までの日本では、故人がまとう白装束のみならず、参列者も白を身に付けることで個人を偲んできました。

明治以降はヨーロッパの宗教の影響を受け、日本も弔辞の席では黒を身に付ける習慣へと変化していったようです。

一方オーストラリアでは5月の母の日に菊の花をプレゼントする習慣があるそうで、国によってその意味合いはさまざまです。

その由来は菊の英語chrysanthemumに母親を表す「mum」が入っていること、またその季節が菊のシーズンであることに基づいていると言われています。

ただ日本の弔辞で用いる菊のように白や黄色ばかりではなく、ピンクやオレンジといった可愛らしい色が送られているようです。

最後に菊の花にまつわるやりとりの例をご紹介しましょう。

会話の参考にしてみてください。

A: What is the Mother's Day flower in Australia?
オーストラリアでは母の日の花ってあるの?

B: It is the chrysanthemum. We give the flowers to our moms on the day as a present.
菊だよ。母の日にはお母さんに菊の花束を贈るよ

A: Interesting! It is carnation flowers in Japan.
面白い。日本ではカーネーションだよ

B: I know chrysanthemum flowers are used for funerals and when visiting a grave in Japan.
菊の花は日本だとお葬式やお墓参りの時に使われてるんだよね

A: Yes, and it is also Japanese national flower which is used for the imperial crest.
そう、あと天皇の紋章にもなっている国花なんだ

B: Oh, I remember your 50 yen coin has the pattern, doesn’t it?
あ、たしか日本の50円玉はその模様が入ってたよね?

こんな風に会話に織り交ぜれば、日本のことを紹介するきっかけにもなると思います。

日本人同士では「菊」の意味についてあまり話題にあがらないかもしれませんが、その背景や意味を調べてみると興味深い発見があります。

その種類も豊富な菊は、アジア諸国だけでなく世界中で一万種以上が栽培されています。

日本国内だけでも、有名な江戸菊や嵯峨菊を始め、美濃菊、肥後菊、伊勢菊・松坂菊などあらゆる形や色が存在しています。

また大きさによっても大菊、中菊、小菊と区分されており、その観賞の仕方もさまざまです。

花言葉や色の種類を調べるだけでも知識が増えそうですよ。

まとめ

日本人なら知っておきたい「菊」にまつわる英語と花の意味についてご紹介しました。

マムという西洋名で売られているものには、日本の菊とはまた違った大きさ、色、形の花があり意外な発見があるかもしれませんね。

Chrysanthemumを覚えたら、日本について英語で説明ができますね。

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