スペイン語を習得するための3つの学習方法。メリット・デメリットを解説

スペイン・中南米を中心に、世界20ヵ国以上で話されているスペイン語。

スペイン語を話す人口は3億人以上いると言われ、英語・中国語に次いで3番目に多い言語です。

日本でも年々、サッカー・フラメンコ・グルメ・芸術・ビジネスなど様々な分野においてスペインが話題になる機会が増えており、それに伴いスペイン語学習に対する注目度も高まってきています。

「スペイン語に興味はあるけれど、どこでどのように始めたらいいか分からない」という人も多いのではないでしょうか。

スペイン語に限らずどんな言語についても言えることですが、習得の道はひとそれぞれですし、その方法に優劣をつけることはできません。

自分の生活スタイルや性格に合った学習方法を見つけることが重要になってきます。

今回はスペイン語習得のための一般的な学習方法を挙げ、そのメリット・デメリットを見ていきたいと思います。

大学・語学学校・カルチャースクールへの通学

スペイン語学習者の中で、大学の言語学部や文学部のスペイン語学科で専攻、あるいは第二外国語として学ぶ人の割合はかなり大きいのではないかと思います。

語学学校やカルチャースクールのスペイン語教室に通う人も多いですよね。同じ興味・目的を持つ仲間と一緒に学ぶのは楽しいですし、相乗効果も期待できます。

ただ、自分に合った内容・時間帯の授業やコースが設定されているとは限りません。また、大人数のクラスだったりすると発言の機会が少なく、つい受け身がちになってしまうので注意が必要です。

学校へ通うことのメリット

  • カリキュラムに沿った授業内容や教材が用意されており、文法などを体系的に学ぶことができます。
  • プロの先生が教えてくれるため疑問・質問の解決が早く、効率よく学習を進めることができます。
  • 語学を学ぶ上で、一緒に勉強する仲間・ライバルがいるということは精神的にもプラスになります。

学校へ通うことのデメリット

  • 大学の授業料は言わずもがなですが、語学学校やカルチャースクールの受講料も期間・頻度によっては決して安くありません。
  • 授業日程・時間割がすでに決まっている場合が多いため、スケジュールの調整が必要です。
  • 学習のスピードや内容を自分のペースや好みに合わせてもらうことは難しいです。

留学


外国語を学ぶ人なら誰もが憧れる海外留学。現地でその国の言語にどっぷり浸かって生活することは新鮮で、とても効率の良い語学の習得方法だと言えるでしょう。

また留学は語学だけでなく、その土地の食事・生活習慣・気候などを身をもって体験できる貴重な機会です。

視覚・地聴覚・嗅覚・触覚・味覚、とまさに五感を通して生きたスペイン語・文化を学ぶことができるのです。

経済的・時間的なことを考えると誰もが実現できる手段ではありませんが、可能であれば長期短期を問わず、ぜひ一度は留学してみることをおすすめします。

留学のメリット

  • 教室の外でもスペイン語を聞く・使う機会にあふれています。
  • 語学以外にもその土地の文化・生活習慣を直に体験し身につけることができます。
  • スペイン語圏の国の友達を持つことで、スピーキング・リスニングの力がアップするだけでなく、勉強を続けるためのモチベーションも上がります。

留学のデメリット

  • 授業料の他に渡航費、滞在費、生活費など様々な費用がかかります。
  • 大学生であれば在籍する日本の大学のカリキュラム、社会人であれば仕事との調整が必要です。時期や期間などを考慮して慎重に計画をたてなければなりません。
  • 生活環境の大きな変化は時にストレスにもなります。留学先の食生活や居住環境に順応できず勉強がはかどらない、というケースも少なくありません。

独学

経済的・時間的な制約があり、学校へ通うことも留学することも難しいという理由で独学を選択する人もいるでしょう。

ひと昔前に比べスペイン語に関する書籍の数は各段に増えましたし、テレビやラジオ番組に加え、最近ではインターネットでもスペイン語レッスンのビデオなどを容易に見つけることができます。

思い立った時にすぐ始められる、というのも独学のいいところですね。上達するかどうか、そして続けられるかどうかは本人次第ですが・・・。

独学のメリット

  • 生活スタイルに合わせ、都合のいい時間に自分のペースで学習を進められます。
  • インターネット上にある教材を使うなど、工夫次第で費用はかなり抑えられます。
  • 自分の興味や目的に合わせて特定の分野のボキャブラリー習得に力を入れるなど、学習する内容を自由に決められます。

独学のデメリット

  • 導いてくれる先生や一緒に勉強するクラスメートがいないため、途中で挫折する可能性が高くなります。続けるための強い意志が必要です。
  • 会話・発声の機会が圧倒的に少ないので、正しい発音や自然なイントネーションの習得が遅れがちになります。

その他のスペイン語を磨く方法


どの学習方法にも一長一短あるのが実状です。

ひとつの方法に絞る必要はなく、複数を組み合わせてそれぞれのいいとこ取りをしてもよいでしょう。

紹介した3通りの学習方法以外にも、スペイン語力を磨くチャンスはたくさんあります。

在日スペイン語スピーカーとの交流の場(国際イベントやボランティア)に参加する、ネイティブ教師のプライベートレッスンを受ける、など。

スペイン語に触れる機会に、積極的に参加してみましょう。

スペインはより身近な国になっています

また、2017年からは日本とスペインの間で、ワーキングホリデー制度が導入されました。

この制度により、条件をクリアした希望者に対して、入国の日から最長一年間スペインでの滞在が許可されます。

そのため、労働ビザや学生ビザの取得が必須だった時代と比べ、スペインはより渡航しやすく身近に感じられる国となりました。

自分に合った学習方法でスペイン語の習得を

インターネットが普及した現在、交流サイトなどを通じてスペイン語圏の人々と知り合い、コミュニケーションをとることは非常に簡単です。

スペイン語学習方法の選択肢は、どんどん広がっています。

何より大切なのは目標を定め、モチベーションを維持し続けることでしょう。

自分の中で「なぜスペイン語を勉強するのか」「スペイン語を身につけて何をしたいのか」が明確になっていれば、多少難しい局面にあたっても挫折することはないと思います。

様々な学習方法の中から、自分に合ったものを試してみて、スペイン語習得を目指しましょう。

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