英語構文の覚え方のコツ。具体例を使って分かりやすく解説します。

英語 構文とは英語を習いたての頃は単語や熟語を覚えるだけでよく、楽しんで学習に取り組めていた人も多いでしょう。

ところが中級レベルになってくると「構文」といって文章全体のルールを覚えなくてはいけなくなり、英語嫌いの人はこの辺りから躓き始めてしまうのではないでしょうか。

しかしこの構文には覚え方のコツがあり、これさえ押さえておけば今後難しく感じることはなくなります。

多くの人が提唱するように、英語も日本語と同様に日常的に使われている言葉です。

人々が日々コミュニケーションをするために発展したツールなので、理解さえできれば読み書きや話すことができるようになるのです。

今回はそんな英語の「構文」について理解を深めていきましょう。

英語の苦手意識を少しでも取り除くための参考になればと思います。

構文とは?

まず「構文」ということばの意味から復習しておきましょう。

教科書や参考書では、文法を教えるために各項目にそれぞれ名称を付けて説明しますが、その日本語自体に馴染みがないことが多く、目次を見ただけでややこしく感じてしまう人が多いのです。

この「構文」とは文章の構造や組み立てのことを言います。

つまり、一文がどのような語順で並べられているかという基準でグループ分けされた文章のことをそう呼びます。

代表定な構文に、「S+V構文」や「S+V+C」構文、また少し特徴的なものに「It~that構文」や「比較構文」などがあります。

これらに関しては次からの項で詳しく説明しますが、全て学術的に説明するための名称に過ぎません。

第二言語として英語を学ぶ我々にとっては、このルールを知ることで理解に繋がるとされているのですね。

そのため難しい言葉が次々に出てくるのですが、英語はあくまでも日本語と同じ「日常で使用する言葉」です。

このことを常に忘れず、なるべく身近な事柄に結びつけることが英語上達への近道と言えます。

この難しい名称に関しては学校で一通り習うので詳しくは割愛するとして、ここではその身近な事柄について詳しくみていくことにしましょう。

英語構文はこうして覚える

英語上達の秘訣は、難しい文章を自分の身近な事柄に当てはめて理解することです。

そのため、数学の公式のように形式を覚えるよりは、まず言語としての「イメージ」を頭に思い浮かべられるようにすることが大切です。

そのために必要なのが、自分にとって身近に感じられる事柄です。

そのイメージが付いた後に、ルールとしての公式、つまり教科書に出てくる型を覚える方が記憶に残りやすいでしょう。

自分の身の回りに起きている事柄に当てはめれば、「なんだ、こんなことを言っていたのか。」と案外簡単に感じられることも多いと言えます。

英語に対して苦手意識がある人こそ、是非自分の身の回りの事柄に当てはめて考えるような癖を付けていくと良いでしょう。

英語構文 具体例 1 

それではさっそく構文についての覚え方を説明していきます。

まずは下記の例文を見比べてみてください。

She runs.
彼女は走る。

I feel happy.
私は幸せだ。

どちらも3単語で構成されていますが、文法上は異なるグループに分けられています。

違いはどこにあるのでしょうか。

She runs. 構文

一つ目は「S+V構文」と呼ばれ、主語(S)と動詞(V)のみで構成される文章です。

会話の中ではどう使われているのか確認してみましょう。

A: I saw your sister near the station this morning. What was she doing there?
今朝お姉さんを駅前で見かけたよ。何してたんだろう。

B: Ahh, she runs every morning for exercise. She is on the diet for her wedding next month.
ああ、最近運動のために毎朝走ってるみたい。彼女来月結婚式があるから。

A: Wow, but it was at 7am. I needed to leave home because of a meeting at office.
へぇー、でもまだ7時だったよ。私はちょうどミーティングがあるんで早く出なきゃいけなかったんだけど。

B: Yes, she runs before going to work every day.
そうなの、毎日仕事に行く前に走ってるんだよね。

She runsの後に続くevery morningは意味の補足をするためのまとまり「副詞句」であり、she runs自体はそれだけで意味が簡潔しています。

この形が見えたら、「S+V構文」というグループに部類分けできると考えましょう。

I feel happy.構文

二つ目のI feel happy.は「S+V+C構文」と呼ばれ、主語(S)と動詞(V)のみ後に補語(C)が続く文章です。

会話の中ではどう使われているのか確認してみましょう。

A: What did you do on the weekend?
週末は何してたの?

B: It was actually my birthday but couldn’t do anything because of being sick. Now I am ok though.
実は誕生日だったんだけど風邪引いちゃって何もできなかったんだ。もう治ってきたけど。

A: That’s too bad. Why don’t we go for a dinner this Friday to celebrate your belated birthday? I know one place that I want to take you.
それはそれは。それじゃあ今週の金曜日にお祝いするのはどう?一件連れて行きたい場所があるんだ。

B: Really? That sounds good! Thank you so much. Now I feel happy.
本当?それすごく良いと思う!ありがとう嬉しいよ。

この場合 I feel だけでは意味が完了していないので、S+Vの後に「どう感じるか」という形容詞「happy」を付け加えられます。

この形を文法的には「S+V+C構文」と呼び、上記のS+V構文と区別しています。

この構文では感情を表す動詞と形容詞の組み合わせになることがほとんどです。

ちなみに上記のThat sounds good!という表現もこのS+V+Cに当てはまります。

他にもIt looks good.(見た目に対していいねという時)なども会話ではよく使われる表現です。

また動詞がbe動詞の場合もこのグループに分類されていますので、知識として覚えておきましょう。

参考書だけ見ていると何が違うのか、ややこしく感じるかもしれませんがまずは上記の例文でそれぞれのイメージを頭に思い浮かべられるようにすると良いでしょう。

英語構文 具体例 2 

続いては下記の二つを比較してみます。

I felt happy.
私は幸せを感じた。

I bought a video game.
新しいゲームを買った。

どちらも動詞のあとに単語が続いています。

この二つの違いはどこにあるのでしょうか。

I bought a video game.構文

一つ目の文章は前項で見た通り、感情を表すI feel happy.の構文ですね。

つまり補語(C)を後に続ける構文です。

二つ目の文章はどうでしょう。

I boughtの後に「何を買ったのか」という内容が来なければ文章が成り立ちません。

会話の中でも「買ったんだよね」と言ったところで、次には「何を?」という質問が返ってくるだろうということは簡単に予想がつくでしょう。

このように「何を?」までをひとくくりとして表現している文章を教科書では「S+V+O構文」と呼んでいます。

目的語(O)と呼ばれる「何を?」の部分が必要な文章です。

例文で確認しておきましょう。

A: Do you remember what did you use your first income for, and when?
始めての収入って何に使ったか覚えてる?あといつだった?

B: I bought a new video game when I was high school. It was worth it. And you?
高校時代にゲームを買ったよ。価値のある買い物だったと思う。君は?

A: I used it for the summer break. I went to Tokyo Disney Land with my friends.
夏休みに使ったわ。友達とディズニーに行ったの。

B: I can imagine how fast you spent there for one day.
たった一日で全て費やしたんだろうと想像できるよ。

動詞の後ろに目的語(O)を取る形の文章は、会話では頻繁に使われます。

日本語でもそうであるように、日常的に物事を説明する時には動詞+目的語の形で内容を伝えることが多いのですね。

上記の文章では I used it for the summer break.という部分もこのグループに当てはまります。

I usedだけでは、やはり「何を?」使ったのかが知りたくなるので、この場合は「it」つまりyour first income を後に続け内容を説明しています。

またこれらの動詞の後には~ing形が目的語(O)として続くこともあります。

この~ing形は動名詞と呼ばれていまうす。

これは名詞と同じ役割を果たすので、「~を?」に当たる目的語(O)として使用することができます。

「S+V+C構文」はbe動詞や感情を表す補語(C)が続くのに対し、物や~ing形が続く場合は「S+V+O構文」というグループに分類されることになります。

この違いに関して、頭の中でイメージを思い浮かべられるようにしましょう。

英語構文 具体例 3 

続いては下記の二つを比較してみます。

He gave me a ring.

He makes me happy.

どちらも動詞のあとに二つの単語のまとまりが続いています。

この二文の違いについて、下記の例文で確認していきましょう。

He gave me a ring. / He makes me happy. 構文

下記に二つの文章が含まれています。

使い方の特徴に注意して見ていきましょう。

A: He gave me this ring. He finally proposed me.
この指輪を彼から貰ったの。遂にプロポーズしてもらったんだ。

B: Congratulations! How do you feel now?
おめでとう!今どんな気持ち?

A: Of course, I feel great.
もちろん、気分は最高よ。

B: And why did you decide to get married with him?
結婚の決めてはなんだったの?

A: Because he always makes me happy.
彼はいつも幸せな気分にさせてくれるのよ。

まず一つ目の文である He gave me this ring. という文に注目しましょう。

動詞giveの後のmeとthis ring は両方とも目的語(O)なので、この文は「S+V+O+O構文」というグループに分類されます。

この文では動詞giveの後に「誰に」「何を」与えるのかという意味を表す単語が必要になります。

したがって動詞giveの後に物の名前か動名詞(~ing)が続きます。

次にhe always makes me happy.という文を見て上記と比較してみましょう。

動詞makeの後のmeとhappyは目的語(O)と補語(C)なので、この文は「S+V+O+C構文」というグループに分類されます。

この場合の動詞makeには(~にする)という意味があり、その後に「誰を」「~に(形容詞)」するという意味の単語が続きます。

この他にも上記の例文に出ている構文を確認してみましょう。

まずHe finally proposed me.は、「S+V+O」の形を取っている構文です。

これは「誰に?」プロポーズをしたのかという目的語(O)を取る形の文です。

次にI feel great. は前項で見た感情を表す「S+V+C構文」です。

「どのように」感じたのかという形容詞を必要とする一文で、この形容詞の部分は補語(C)という名称で呼ばれていることは前項でもご紹介しました。

どの構文も文法的に名称と形式が決まっており、それによってグループ分けされていますが、例文を身近な内容にすることで意味が分かりやすくなります。

テキストの例文が分かりにくい時には、自分で英文を作成してみると理解を深めるのに役立ちます。

英語構文 その他

上記では基本的な構文をグループごとにご紹介しました。

基本の構文について理解を深められたら、その他の特徴のある構文についても確認しておきましょう。

It that構文

まずは「It that構文」と呼ばれる構文です。

この構文は主語がitで始まり、このitはthat以下に続く内容を代名しています。

分かりやすいように、例文で見ていきましょう。

It is not easy at all that I tell him my feeling.
彼に気持ちを伝えるなんて全然簡単じゃないわ。

It is really honored that we could receive this award.
こんなに栄誉のある賞を頂けたことは光栄です。

It is obvious that he won’t ask me for dinner again.
もう私を食事に誘ってくれないのは明らかだわ。

It is quite natural that he is late.
彼が遅刻するのは結構いつものことだよ。

It is said that sometimes we should follow our own feelings.
時には自分の気持ちに従うべきだということはよく言われている。

この構文では結果となる形容詞を先に伝えることで、その部分を強調する効果があります。

先に結果を述べ、その後からその内容を伝えるのは、非常に英語らしい表現と言えるかもしれません。

日本語では先に「~のこと」という内容を述べ、「それは~だ」と結論を述べる文法の作りなので、この形に慣れるまでは少し難しく感じるかもしれません。

ただ一方英語では、スピーチや文章などフォーマルな場面で特によく使われており、気持ちや印象を伝えるのに大変効果的な用法とされています。

上記の文を見るとItの後にbe動詞、形容詞と続いているのが分かりますが、この形を覚えておけば色々な表現に応用して使え大変便利な構文です。

It to不定詞 構文

上記のIt that構文に続き、同じくよく知られているのがこの「It to不定詞 構文」でしょう。

同様にItを主語に持ってくることで結論となる形容詞を強調する働きがあります。

例えば、上記の例文を書きの様に書き換えることができます。

It is not easy at all for me to tell him my feeling.
彼に気持ちを伝えるなんて全然簡単じゃないわ。

It is really honored for us to have been able to receive this award.
こんなに栄誉のある賞を頂けたことは光栄です。

It is obvious that he won’t ask me for dinner again.
もう私を食事に誘ってくれないのは明らかだわ。

その他

この他にも覚えておくと便利な表現がたくさんあります。

応用して自分でも使えるように練習してみましょう。

So~that構文
She was so sleepy that she went bed earlier last night.
彼女はとても眠かったのでいつもより早くベッドに入った。

Too~to 構文
This apartment is too expensive to rent for our new place.
ここは新しいアパートに借りるには高すぎる。

Enough~to構文
We have enough people to rent the car.
レンタカーを借りるには十分な人数だ。

もしもの時を仮定する表現も見ておきましょう。

いくつか構文的に使えるものがあります。

If I were you構文
If I were you, I would go with him.
私があなただったら、彼と一緒に行くと思うね。

Should you~構文
Should you have any questions, feel free to ask me anytime.
ご質問があれば、お気軽にお問合せください。

Had better~構文
We had better change the schedule
あなたはすぐに行ったほうがよい。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

テキストや参考書の文法用語が難しい時には、自分の身近な出来事に置き換えて文章を作ってみると理解しやすくなります。

She runs構文、 I feel happy構文、 I bought a video game構文、He gave me a ring構文、 He makes me happy構文のように例文を一つずつ覚えて、イメージを持つこともおすすめです。

色々工夫しながら、楽しく勉強していけると良いでしょう。

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